冬日和
跡つく雪の
肉球や
行方をさがし
日が落ちるまで
一人で過ごす冬の雪山は、寒さと無音が取り巻いてきて少し気が滅入りそうになります。
けれど、そんなときにも上記の短歌が思い浮かぶような自然が身近にあるので思わず寒さを忘れて散策していました。
戻ったころには足元が濡れて体が冷え切っていたのですが、冬を冒険したと思えばこれはその勲章だと子供心を肯定して年甲斐のなさを見なかったことにしました。
秋までの山は鳥の合唱や猫の世間話そして草木のさざめきが心地のいいBGMになり気持ちが落ち着くんです。
ですが、冬になると見せる顔が一変して家の中は安全で外は自然という危険が満ちているのを言葉なく教えてきます。
雪道や凍結路に対する準備や判断を怠れば身の危険がすぐそばにあります。
そんな山でも、時折見せる温かい表情や冬にしか見せてくれない一面を見つけると冬だって寒いことや危険なことばかりではないと再認識した一幕でした。
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